基礎データ
図鑑ナンバーNo.445分類マッハポケモンタイプドラゴン / じめんたかさ1.9mおもさ95.0kgとくせいすながくれ / さめはだ(隠れ特性) 他言語版の名称 英語Garchompイタリア語Garchompスペイン語Garchompフランス語Carchacrokドイツ語Knakrack 進化 初期中間最終フカマル→ガバイト(Lv.24)→ガブリアス(Lv.48) メガシンカ ガブリアス→メガガブリアス(ガブリアスナイトを所持)
概要
初登場は第4世代。
撞木鮫(しゅもくざめ)と二足歩行の恐竜を合わせたような雄々しく、力強くもシャープな容姿を持ったポケモン。ドラゴンタイプの王道的なビジュアルではないかもしれないが、ビジュアルも味があってカッコいいと人気がある。
600族ドラゴンタイプの宿命で進化させるまでに手間はかかるが、初心者から上級者まで非常に活躍させやすいポケモンである。シンオウ地方のチャンピオンであるシロナも切り札として使用している等、その人気・実力は折り紙付きで高い。
一見飛行には向いていないような外見だが、体を折り畳み、背中や両手に付いた鰭(ひれ)の様な被膜を伸ばすことでジェット機のような体形となって、マッハのスピードで空を飛ぶ事が可能。加えて走力自体もかなり高く、地上でも負けず劣らずの素早さで動き回れる。
その勢いで鳥ポケモン等の群れに突っ込み、丸呑みにしてしまう形で狩りを行う。ボーマンダと獲物を巡って空中戦を繰り広げる事もあるらしい。
また、微細なウロコ状の皮膚は現実の鮫肌と同様、接触した外敵を傷つける事での牽制や、移動時の抵抗を軽減させる役割があり、飛行スピードの維持にも役立っている。
そのスピードは強力な攻撃能力にも転化され、高速移動中に発生したソニックブームは周囲の物体を切断してしまうほどの威力を持つ。
しかし技としての「そらをとぶ」や「ソニックブーム」は一向に覚えない。
鮫モチーフでありながら、生息地は砂漠や岩山、荒野などの水気のない所が主であり、スナザメをイメージしているとの説もある。
フカマルの図鑑説明を元にすれば、元々はどこかの熱帯地方(アローラよりも暑いので赤道近辺だろうか)の出身であり、本来の生息地は火山帯にある洞窟とされている等、とことん寒さを嫌う体質である事が窺える。
その為シンオウなどの北半球に生息しているものは"外来種"ということになり、特にシンオウやガラルは寒冷地であるため、ある洞窟の深部にしか生息していない。
そんな地域のガブリアスは体が冷え切らない内に獲物を仕留め、速やかに住処に戻るという工夫で日々を生き抜いている模様。
フカマル時代からの共通点として、雄は背鰭に切り込みがあり、雌には切り込みがない(公式イラストは雌だが、イラストは雄のほうが多い)。
ガバイトの色違いは鮮やかな青色だったのに対し、何故かガブリアスの色違いは殆ど全くと言っていいほど変化がない。全身の色が変わってはいるのだが、通常色と見比べてようやくちょっと違うかなーという程度である。その反動か、メガシンカ時には一目でわかる派手な色へと変化する。
名前の由来は恐らく『ガブリ(噛みつきの擬音)』+『notorious(英:悪名高い)』もしくはザンドリアスなど怪獣の接尾語に使われる『アス』か。
鮫なだけにカルカロドンやギリシャ語で鮫を意味する『カルハリアス』も含まれている。
大天使ガブリエルに響きが似ているが、関係性は無いだろう。
ゲーム上の特徴
HP攻撃防御特攻特防素早さ合計種族値108130958085102600
耐久面としては、HP種族値が108、物理防御が95、特殊防御が85ある。
その水準は、遅い代わりに耐久が多めに振られているポケモンと十分タメを張れるほど。具体的な例を上げると、あくまで種族値上の話ではあるが、ローブシンを微妙に上回る物理耐久、ランクルスと同等の特殊耐久なのである。
「素早いポケモンは耐久が低い」という常識を打ち破る耐久性能を持っている。
攻撃面としては、ほとんどの相手に等倍以上のダメージが通るドラゴン/じめんの複合タイプであり、攻撃種族値130からタイプ一致の高威力技をバンバン繰り出せる。
「じしん」が効かない相手には「げきりん」、「げきりん」が効かない相手には「じしん」と、2つの技の相性補完がこの上なく優れている。これら双方の技を半減以下に抑えることのできるポケモンは少ない(エアームドやエルフーンなど)。それら数少ないポケモンでさえも、大体はサブウェポンで弱点を突くことができる。
おまけに、ただでさえ高い火力を増強する手段として「つるぎのまい」も使用できる。
特殊アタッカーと比較すれば相対的に低いとは言え特攻種族値も80あり、主に利用される特殊技の「だいもんじ」の威力の高さや、その「だいもんじ」を撃ちたい相手の多くが防御に依存していて特防がお粗末という点から、決して無駄なステータスではない。他のドラゴンとのタイマンや物理受け対策として、「りゅうせいぐん」を入れた二刀流が採用されることもある。
但し、特殊技の選択肢自体は少ない為完全な特殊型にするのはかなり難しい。なみのりすら普通に選択肢に入ってしまう。
そして、最大の目玉は素早さ種族値102。激戦区である素早さ種族値100のポケモンをわずかに2上回るという何とも露骨な速さになっている。第6世代に入り、大幅な強化手段であるメガシンカを習得したポケモンがどっと増えたが、その中でも素早さ種族値102を超えるポケモンは決して多くない。つまり、強大なメガシンカポケモンを相手にしても先手が打てる可能性があるというわけだ。「こだわりスカーフ」を持たせればほとんどの相手を上から叩くことができる。
ぶっちゃけガブリアスの強さの半分はこの素早さであると言っても過言ではない。
つまり、この素早さの優位性が失われるとどうなるかと言うと…。これに関しては後述。
同時に弱点もこおり(4倍弱点)、ドラゴン、フェアリーと少なく前述の素早さとじめん技の弱点の突きやすさなどを考慮しても、600族の中でも初心者が使いやすいポケモンとなっている。
但し耐性もほのお・いわ・どく・でんき(無効)と薄く、交代技も覚えない為受けは意外と苦手。
一方、攻撃・素早さを同時に上げる「りゅうのまい」は覚えない。ドラゴンタイプではもはやお馴染みのこの補助技、流石にガブリアスに与えるとゲームバランスが崩壊しかねないとゲーフリは判断したのだろうか(ちなみに同タイプの他の2匹は覚える)。
また、腕の先端には爪しかない為拳を使う技は一切覚えられない。
それに加えて、分類に反して「こうそくいどう」や先制技も一切覚えない。
ここまで来ると分類を見直した方が良いのではなかろうか。
通常特性は「すながくれ」。
天候が「すなあらし」の時に発動し、発動中は相手の技の命中率を2割減させるため、技を思うように当てられず鬱陶しいことこの上ない。持ち物「ひかりのこな」(相手の命中率を1割減)と組み合わせれば命中100の技も「かみなり」などとほぼ同等の72まで落ち込んでしまう。
この間に「みがわり」を連打し、相手の攻撃が外れた所で「つるぎのまい」を積み、上がった攻撃力で全抜きを目指すのが通称「粉ガブ」「砂ガブ」である。
このガブリアスとセットで使われるのは「でんじは」と「きあいのタスキ」を持ったバンギラスが主で、すなあらしがターン無制限だった第5世代までは、害悪戦術の一つとして挙げられるほどの凶悪なコンビであった。
だが第6世代以降天候の持続ターン数が制限されたことでこの戦術は鳴りを潜めた。
隠れ特性は「さめはだ」。現在ではこれが主流となる。
その効果は、こちらが直接攻撃を受ける度に相手のHPが1/8ずつ削られるというもの。
持ち前の耐久力も相まって敵がむやみに「ねこだまし」や連続技を使おうものなら、むしろ使った側が追い詰められるという恐怖の現象が起きる。先制を仕掛けることのメリットより、仕掛けた側のタスキや特性「がんじょう」が潰されるというデメリットの方がはるかにデカい。
おまけに、ガブリアスほどの火力があれば、相手の体力が1/8削れるだけでそこから易々とトドメを刺すことができてしまう。
当然これだけ強力なポケモンに弱点がないわけがない。
目立った弱点としてはやはり、こおりタイプの技が4倍ダメージであること。
例えば、「ふうせん」を持たせたエンペルトを出されると、じめん技以外でふうせんを割った後に高いとくこうを生かした「れいとうビーム」で返り討ちにされるといったことも。また「れいとうビーム」を「きあいのタスキ」や半減きのみで耐えきったとしても今度は「アクアジェット」で仕留められてしまう。
この弱点のせいで、思いも依らない所からこおり技が飛んでくることがある。
「れいとうビーム」を覚えないポケモンでも「めざめるパワー(氷)」を仕込んでいることが多く、不意の一撃で致命傷を負う危険性もなくはない。
加えて第6世代では、ドラゴンタイプそのもののメタとしてフェアリータイプが登場。フェアリータイプはドラゴンタイプの技を完全に無効化してしまう。その一方、フェアリータイプの技はドラゴンタイプに効果抜群である。
とはいえトゲキッス以外には「じしん」は普通に通るので、相手の防御が低ければそのまま押し切れることも少なくなかった……第6世代までは。
第7世代では
時は流れ、第7世代。
当初はポケモン自体が300種類+αしかおらず、カプ及びテッカグヤとの相性が優れていた為一向に数が減らず、やはり今回もガブリアスがトップメタを大驀進するものと思われていた。
(実際第7世代のシーズン1では同作で初登場のカプ神の名前をもじってレートの守り神ガブ・リアスとまで呼ばれてしまう程)
ところが環境が煮詰まり、様々な地方からポケモンがやってきて800種類近いポケモンが戦い合う環境が完成すると、その評価に陰りを見せることになった。
その主な理由は、
強力なフェアリータイプの追加によるフェアリー環境
主にドラゴンタイプを抑えるべく誕生したフェアリータイプの強力なポケモンの追加。それも第6世代の時とは比にならないほど強力なポケモンばかりなのである。
各フィールドを発生させるカプ神や特性によりほぼ確実に一回は安定して動けるミミッキュ、アローラ御三家にして桁外れの火力を生み出せる専用Zワザを持つアシレーヌ(耐えて返すだけなら元々ニンフィアなどでも可能だが)等、圧倒的なフェアリータイプの蔓延によるドラゴンタイプであるというデメリットが響くようになってしまった。
こおりタイプのポケモンや既存のフェアリータイプのポケモン達相手にしてもZワザという新たな選択肢を得たり、メガシンカ時の素早さの仕様が変更されたりして、今まで以上に不利。
存在する型の殆どが物理型である為「げきりん」の搭載率が高く、下手に撃とうものならフェアリータイプの交代出しで隙を作られてしまうのも痛い。
一応、「どくづき」や「アイアンヘッド」で対抗自体はできなくもないが、そいつらを等倍以下に抑え込むポケモンも多い。
環境の素早さのインフレ
第7世代では素早さまでもがインフレを起こすことに。
主な原因は特性「サイコメイカー」による圧倒的な火力と先制技耐性を持ち、「こだわりスカーフ」で微妙な素早さを補うことの多いカプ・テテフが環境を取り巻いたこと。
これにより状況は一変し、ゲッコウガやラティオス、果ては130族であるはずのカプ・コケコやそれ以上であるフェローチェまでもがこだわりスカーフを持つようになった。
さらにメガシンカ時の素早さの仕様変更によりメガボーマンダやメガメタグロスが初手からこちらを抜き去って来るようになってしまった。
インフレの大きく進んだ高速環境の中では素早さ102など半端でしかなく、ならばもう抜けないと割り切ってランドロスやマンムーで良いという結果に陥ってしまっている。
上記のような環境としてのガブリアスの欠点が明確に表れるようになってしまった結果、2017年1月20日で首位から陥落し、その後も落ち方は留まらずランドロスやボーマンダ、マンムーにも抜かれ2017年7月現在は何と2桁に突入してしまった。
そして長らくガブリアスの特等席だった1位にはミミッキュが居座り続けている。
その後も大幅に順位を落としたメガガルーラやファイアローと比べるとまだ踏ん張っていたが、シーズンが進むごとにアシレーヌやマリルリが上位に登り始め、ますますフェアリー環境になっていき、順位の低下は進む一方であった。
そしてUSUMが発売されたが、改善どころか更に落ちる羽目に。
ここに来て「どうせ抜けないからSは気にしない」の代表格とも言えるカバルドンが大躍進。
ガブリアスに代わって総合第4位にまでのし上がってきたのである。
ランドロスに至ってはさらに数を増やし、あろう事かミミッキュさえ抑え込んで総合1位に。
環境が変化したにもかかわらず全くと言っていい程強化されなかった(強いて言えば「じだんだ」と「とぎすます」が来た位)結果、遂にガブリアスの順位は初発表時で総合20位にまでランクダウン。現状さらに順位の低下が進んでいる。
シングルの順位だけで踏ん張っているとも言われる程。
言葉通り「ガブリアスを中心に回る環境」は終焉を迎えたのである。
実を言うと周りの強化がこのポケモンに刺さるものだったのであって、こいつ自身に直接的な弱体化は入ってなかったりする。元々腐りにくく安定してなおかつ壊れではないステータスが好まれる理由であり、6世代ではあのメガガルーラにも何かしらできるという重要すぎる部分もあった。
事実長らくトップメタにいたにもかかわらず批判はあまりなく、ゲームバランスを保っている意味での高使用率を獲得していたポケモンと言え、使用率が高かったからといい軽々と即腐らせるような弱体化はせずガブリアス自身のスペックそのものは保ちつつ環境を変化させたのは、調整としては成功と言える。
それを考えればいかに第6世代のこいつらが異常だったかが分かるだろう……。
第8世代
第7世代での陰りに追い打ちをかけるように、第8世代ではまさかのリストラ…と思っていたら、ダウンロードコンテンツ「冠の雪原」にて復活が確定。ネット上では大きな話題になった。
ミミッキュは相変わらず目立っており、新規に厄介な存在がいるのが気がかりなところ。(しかも同時にカプ神も解禁された)
特にガラルマタドガスは、特性ふゆうの場合は一致技が両方無効になってしまう天敵となる。
また、本作の新ポケモンには同じく戦闘機をモチーフとした600族ドラゴンであるドラパルトがいる。
戦闘機対決と洒落こむのもまた一興だろう。
で、実際に解禁された結果どうなったかと言うと。
「りゅうのまい」無し・「こうそくいどう」も無し・「そらをとぶ」も当然無しの上に「つばめがえし」没収ととにかく素早さ関連に絡む技を軒並み習得不可にされてしまった。
勿論先制技も無し。お前本当にマッハポケモンか?
一応、「スケイルショット」で素早さを上げる事自体は可能になったが、ガブリアスでは割と重要な部分である防御力を下げてしまうのが悩み。
いくら10年トップメタを担っていたポケモンとは言え、素直に素早さは上げさせてもらえないようである…。
実際、素早さが上げられないというのはガブリアスにとって(悪い意味で)大きく、ガブより速いポケモンがUSUM以上に増えた事や、未だ健在のミミッキュ、アシレーヌに新たに解禁されたレヒレに弱体化こそ喰らったもののまだまだ現役の鶏や蝶といったフェアリーがかなり重くのしかかっている。上で述べた通りガラルマタドガスは、特性がふゆうだと一致技がどちらも無効と最悪の天敵。
おまけに第8世代は空前絶後のダイジェット環境。
どいつもこいつもさも当然のようにガブを抜きに回ってくる。
そして先述の通り、ガブリアスの耐性は決していいものではない。
素早さと言う強みを失って徹底的に受けに回ってしまうと、ガブリアスと言うポケモンはまともに活躍できなくなってしまうのである。酷い時にはステロ撒いて終わりなんて事も……。
さらに、教え技として「トリプルアクセル」までもが追加。そのせいで、きあいのタスキが全く意味をなさない。命中判定が1発ごとに行われるのが救いだが、それでもトリプルアクセルを覚えるポケモンは常に警戒しなければならない程である。
これらのせいで、使用率トップには戻れていないのが現状である。
ただ「めざめるパワーが廃止された事で、不意の4倍弱点で沈む事は少なくなった(※)」「ダイマックスとの相性も良好(技や持ち物によってはもうミミッキュでも止まらない)」ということもあってそこまで極端な落ち方はせず、シングルバトルの使用率で30位以内に入るか入らないかといった位置にいる。厳密に言うと一時は初めての30位圏外落ちとなっていたが、その後戻ってきた。
(※)ただし同じくこおり4倍弱点、かつダイジェットが打てるランドロス(れいじゅうフォルム)もこの恩恵を受けるため、ランドロスに対するアドバンテージにはなりえない。
最近だとレジエレキに化けたゾロアークがじめんタイプを呼び、ねらいのまとを押し付けてレジエレキで無双を狙う戦術が地雷気味に流行っていることもあって押し付けられてもレジエレキを抑え込めるというランドロス等にはない強みも見つかりつつある。ただ、レジエレキは半減でも吹き飛ばしかねない超火力な為、ガブリアスでは耐えきれない可能性も視野に入れておくべきだろう。
さらに最近では、サンダーが使用率トップに立った影響をもろに受けて、再評価の流れが進んでいるポケモンの1匹となった。サンダーの上から攻撃することが出来る点を筆頭に、サンダーの対策として採用されるポケモンに対してガブリアスが有利であること、サンダーと組まれやすいナットレイやウオノラゴンに対しても技構成やもちもの次第で有利を取れることなどがランドロスを始めとする他のじめんタイプ、ドラゴンタイプとの大きな差別化点として評価され、徐々に使用率を伸ばし始めている。
そしてシーズン18。禁止伝説使用可能期間が終了した次のシーズンだがここにきて順位が急上昇。上記のサンダーの件等もあるが、この頃になると多くのプレイヤーが「げきりん」がいらないことに気づき始める。「スケイルショット」で素早さを上げた後はダイマックスさせて無双させるから「ダイドラグーン」用のドラゴン技は「スケイルショット」で十分。と半分開き直った感覚で技構成を一新。これにより空いたスペースに小技を入れやすくなり、使い勝手が大幅に向上。持ち物も昔の様にスカーフやタスキの2強の様なことがなくなり、現在は10位前後まで上り詰めている。
何はともあれ今後の活躍に期待したい所。
ダブルにおけるガブリアス
ここまではシングルの話、ダブル・トリプルとなると登場当初からあまり使い勝手がよくなかったりする。
メインウェポンの「じしん」は、敵2匹または3匹を相手にする都合上、威力がやや抑えられている上に味方を巻き込んでしまう。
もう一つのメインウェポン「げきりん」も、敵2~3匹の内から攻撃対象を任意で選ぶことができない。代わりに「ドラゴンダイブ」や「ドラゴンクロー」で代用するという手もあるが、それぞれ命中率や威力に難がある。
そして何よりもダブルでは「いかく」持ちがこれでもかと言う程蔓延している為、その高火力を発揮する機会が少なくなりがち。
かつてはバンギラスやカバルドンと組んで砂パ構築にして活躍させることもできたが、ターン制限によってこの戦法も使いづらくなった。
加えて第5世代後半以降トップメタにランドロスが君臨している為さすがに上位トップ10に入り込むのは難しい。何の因果かこいつがガブリアスの苦手な「いかく」を持っている始末。
ランドロスがいないルールであれば他のじめんタイプの選択肢に乏しいせいか投入されることも少なくなかったりするが。
第7世代ではZワザの登場で「じしん」のデメリットを一度だけなら解消できるようになり、今までよりはマシな動きを取れるようになった。ダブルでの単体じしんと言えるじだんだを入れる余裕もありはする。
使用ポケモンやメガシンカが制限されていた時期は高い使用率を誇っており、WCSルールではベスト3に食い込んだほど。上記「ランドロスがいなければ選ばれる」の法則そのままである。
だがこれもWCS2018のルールが「アローラマーク付きなら禁止伝説・幻以外何でもOK」となった為こちらでも圏外になる程数を減らした。
メガシンカ
時はポケットモンスターXY、ドラゴンタイプの天敵フェアリータイプの登場でドラゴンタイプが逆風を受ける中、ガブリアスは恐るべき力を手にして帰って来た。
そう、メガシンカである。
詳しくはメガガブリアスのページを参照してもらいたいが、ガブリアスとは似て非なる戦術を必要とするポケモンである。
同じポケモンとして運用しようとすると感覚が狂うこと間違いなし。
外伝作品での活躍
ポケダン
「本編で強いポケモンほど外伝では微妙」という法則を体現してしまったポケモン。
特に『探検隊』シリーズで顕著で、「身に着けられるかしこさが探検向きでない」「使い勝手のいい技が少ない」「専用アイテムでこおり弱点ケアができない」という有様。そして何より「これらを全てクリアした同タイプのフライゴンがいる」のが悲惨極まりない。
レベル1ダンジョンであればそれなりに活躍が見込めるようなので、まだ救われている方ではあるが。
『超』においてはだいちのちからを習得できるようになったため探検隊よりはマシなものの、タマゴ技が無くなった関係でりゅうのいぶきを習得できなくなった他、だいちのちからの力をノーコストで習得できるフライゴンの方がやはり扱いやすい。
ポッ拳
『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT』においても、2016年3月発売のWiiU版より参戦。
近距離戦を得意とするパワータイプ。一部鉄拳のブライアン・フューリーの技を引用している。
突進系の技が多く、中距離から一気に距離を詰めて戦うのが得意で、あなをほるによって相手の攻撃を避けつつ奇襲をしかけることもできる。
ブロック攻撃の「ストーンエッジ」により切り返し能力も高い。
反面まともな飛び道具を持たないため遠距離での撃ち合いは苦手で、対空技のリターンも小さく、空中から攻めてくる相手にリスクを負わせづらい。
また、強力な技が多い反面ガードされると反撃確定の場面が多い為、闇雲に強い技を振るうのではなく、キャンセル行動を交えて相手の裏をかいていきたい。
共鳴バーストを発動するとメガガブリアスにメガシンカする。バーストアタックは猛烈な勢いで暴れ回る「大逆鱗クラッシュ」。
ガードされるとガードブレイクが発生するが、それでもつかみ攻撃を確定で通されてしまうため使い所が難しい。
ポケモンGO
2019年5月18日に実装された。
進化前のフカマルが予想以上にレアで、出現率はヨーギラスやメリープ等の一般レア枠よりも遥かに下。大体ダンバルくらいの出現率で、ミニリュウの件もあってか巣が存在せず、1週間単位で探し回る必要すらある(それでも必ず見つかるという保証はない)ほど。ガバイトも非常に低確率ながら野生で出現する。
タマゴも10kmかイベントの7㎞に設定されている他、「GO Fest2020」までは系統揃ってレイドボスやフィールドリサーチのリワードに選ばれたことすらなかった。
その後各種イベントにおいて幾つか救済措置が取られた(詳細はフカマルの記事を参照)後、2021年6月6日に開催されたコミュニティ・デイのターゲットにフカマルが選ばれたことでようやく安定した育成環境の下地が整うこととなった。
肝心の性能はやはり強力で、CPも高水準、技も扱いやすいものが揃っており、初心者でも取り回しやすい。だが、フルに性能を生かそうと思うと(多少緩和されたとはいえ)現在でも途方もない労力を要するため、「確かに強いが手軽ではない」という評定に落ち着いている。
習得技は、通常技に「マッドショット」「ドラゴンテール」、ゲージ技に「じしん」「げきりん」「だいもんじ」「すなじごく」そして限定技の「だいちのちから」と中々のラインナップとなっている。
手に入れさえすればカイリュー同様の突破力を見せ、技開放まで持っていければじめん複合でメタグロスやボスゴドラ等でも止まらないため、状況によってはカイリュー以上の高性能ポケモンとして活躍が見込める。
特に「マッドショット」+「だいちのちから」のコンボは、グラードンやランドロス(れいじゅう)の「マッドショット」+「じしん」と同等以上という凄まじい火力を発揮する。
文句なしで今作におけるじめんタイプ最強ポケモンの一角と言える。
じめんとドラゴンの複合であるため、言うまでもないが、でんきタイプ相手には滅法強い。攻撃力が異常なまでに上昇したシャドウポケモンが相手でも通常技であればかすり傷程度のダメージしか受けず、ゲージ技を受けても大したダメージにはならないため、しぶとく、粘り強く戦うことが可能。一方でこおり技が二重弱点になっているのには注意。こおり技を習得している機会の多いみずタイプのポケモンを相手にする際には念のため警戒が必要である。
ちなみにトレーナーバトルでは「すなじごく」を除いてゲージ技の発動が遅めなのが気がかり。
その「すなじごく」も技単体の威力がトレーナーバトルでは25と非常に低く設定されているために、「じしん」や「だいちのちから」と比べると相手を倒すのに時間がかかってしまうのが難点である。
ただ、「すなじごく」は、確定で相手の防御を一段階下げるという凶悪な追加効果がある上に、小出しにしやすいこともあって、使い勝手自体はそこまで悪くはない。
防御を下げて後続のための起点としても十分活用できるほか、GOロケット団とのバトルでもリーダーやサカキとの対戦で相手にシールド展開を要求できる。かくとう技の「グロウパンチ」と似た感覚で使えるだろう(ただし、あくまで相手に効果をかける技であるため交代されるとせっかくのデパフを帳消しにされてしまう点には注意)。
相手を倒す技ではなく、相手を弱らせて仕留めやすくする技と割り切るべきだろう。
トレーナーバトルでのガブリアスは、その獰猛そうな外見に反して、相手をじわじわ弱らせていく嫌らしい戦法を得意とするキャラクターになっていると言える。
ポケモンユナイト
ポケモンUNITEでもプレイアブルキャラの一体として登場。バランス型の近接タイプ。 わざはじならし→じしん/ドラゴンクロー、すなかけ→あなをほる/ドラゴンダイブ。 ユナイトわざは「どはつてんラッシュ」。 フカマル→ガバイト→ガブリアスと原作同様に進化していくのだが成長の遅さも原作通り据え置きであり、ガブリアスまではLv10までかかってしまう。 さらに初期技がどちらも貧弱で移動技も遠距離技もなく、序盤は滅法弱い。上下レーンに行くよりは中央エリアを回り野生ポケモンを狩ってファームし耐え忍ぶ方がオススメ。 進化してわざが成長してからがこのポケモンの本領発揮。強力な移動技と自慢の攻撃力で敵陣に切り込み荒らし回ることが出来る。 ドラゴンポケモンらしい典型的なレイトキャリー(晩成型)のポケモンと言えよう。 アニポケ
『ポケットモンスターXYではプラターヌ博士のポケモンのガブリアスが登場。性別は背鰭に切れ込みがないことから♀。優しく気のいい性格で、傷ついたケロマツを心配したり、ユリーカに撫でられて喜んだり、ロケット団のメカから身を挺してポケモンを庇ったりしていた。過去フカマルの時に特別編・最強メガシンカの主人公アランが保護したのだが、その時は警戒して荒れていたもののプラターヌ博士の愛情と優しさのおかげで心を開くようになりそのおかげで現在の性格にもなった。
特別編 最強メガシンカActⅠ』でも、ルイのパートナーのガブリアスが登場。アランのメガリザードンXと対戦し、メガガブリアスにメガシンカさせて善戦するも敗北。その後、ポケットモンスターXY&Zに再登場。厳しい修行を積んで再戦したものの、さらに成長したアランの前に大敗する。
因みにガブリアスは初登場のDP以降のシリーズでも何かしら出番がもらえているが、明確にバトルで敗北したのは現時点でこの個体のみだったりする。
『サン&ムーン』では、ウルトラビーストからアローラを守るためにサトシを中心に結成されたウルトラガーディアンズのライドポケモンとして準レギュラー扱いで登場。サトシを乗せている。
その気になれば雪山にも登れるが、本人曰く「鮫肌が立ってしまう」らしい。